2025年6月定例会・総括質問(新学校給食センター整備)
●「新学校給食センター整備」について
【質問①】
新学校給食センター整備に関して、学校給食・食農教育推進本部が設置されました。
第1回の会議は概要を見させていただき、第2回の会議は傍聴させていただきました。
会議において「生産者と給食センターのコミュニケーションの充実」「学校給食へ食材を提供する生産者の体制強化」「学校給食に係る食育や地産地消の取り組み推進」「地元産食材の保管」「学校給食における食物アレルギー対応」「学校給食センターにおける調理機器」「調理場におけるハサップ対応」などの意見がありました。
これまで、実施することが叶わなかった課題や、どの様な学校給食を提供するのかによって
、食材や施設・調理機材が異なってくるなどの課題があると思われます。
現在の学校給食センターで実施している取り組みでも十分対応が可能な案件もありますが、学校給食・食農教育推進本部の課題を、最終的に誰が、どの様にまとめていくのか教えてください。
【答弁①】
学校給食・食農教育推進本部は学校給食における食農教育と地産地消の推進を図るとともに新学校給食センターの整備検討を進め、鶴岡らしい特色ある給食の実現を図るため、学校関係者や調理・栄養・食材提供者・学識経験者の10名の委員で構成し、本年4月に立ち上げたものでございます。
これまで2回の会議を開催し、第1回目の本部会議におきましては千葉商科大学の小口准教授から学校給食の地産地消と題し講演をいただいた後、学校給食における食農教育地産地消の推進をテーマに協議を行っております。
委員の皆様からは生産者と学校給食センターのコミュニケーションが重要であり、コーディネーターの配置が必要であるといった意見や地産地消の推進のためにも生産者の確保が必要との意見などをいただいたところでございます。
また、5月30日に行った第2回の会議におきましては、学校給食における食物アレルギー対応、新センターで導入する調理機器について協議を行っております。
食物アレルギー対応を行うためには給食センターの対応だけでなく、学校側の受け入れ体制が重要であるといった意見や新たに導入する調理機器については実務に携わっている方々から意見を伺い、働きやすいものを導入していくことが重要であるといったご意見をいただいております。
学校給食・食農教育推進本部は、今後も公開で透明性を持って議論を重ねていく予定としており、新学校給食センターの整備に向けた課題等については、頂いたご意見を参考に解決に向けた対応を検討してまいりますが、新学校給食センター整備基本計画の取りまとめにつきましては、教育委員会が行うこととなっております。
【最後に】
誰がどの様にまとめていくのかという問いかけですが、これまでも新学校給食センター整備基本構想にむけて、給食のあり方検討委員会が設置され、民間に可能性調査を行い、また、庁内会議の開催など、多くの会議を行っていますが、同じ課題が常に出されています。 令和3年の2月に開催された、給食のあり方検討委員会の提言でも、食文化創造都市にふさわしい給食、地産地消の連携などが出ている。 今回も同じような課題が出され、委員会を設置するごとに同じ課題が何度も出てくるので、最終的に誰が決めていくのか。 現在、全体の進行を市長が行っていますが、本来であれば教育長が行っていく課題だと思います。 4月以降、教育委員会の体制が全て変わり、学校給食センターの所長までも変わっているなど、誰がまとめていくのかを明確にする必要があります。
【質問②】
令和6年3月の定例会で、市職員が学校給食発祥の地として「子どもたちに喜ばれる学校給食づくり」に邁進してきたからこそ、細菌やウイルスなどによる集団食中毒もなく、地産地消のはじまりである米飯給食の導入、おにぎり給食、バイキング給食、ハサップ作業の導入などが進められてきたこと。
全国に先駆けて導入したドライ方式による調理場も、市職員の研究によるもので「直営による運営」だからこそ実現できた施設で、市職員が積み重ねてきた取り組みは金額で表せないものであり、自治体の政策に最も重要な取り組みと考えるが、この様な歴史的経過について、どう評価するのかなどを問いかけました。
教育長からは「これまで従事してきた職員の取り組みについては、現在の鶴岡センターにおいて、調理機器の更新や安全衛生基準の厳格化等において、日々総意工夫を重ね、的確な対応を取ってきており、子どもたちが喜ぶ給食となるようアイデアを出し合い、新たな取り組みを行ってきたことにより、安全安心でおいしい給食が提供できていると認識しています」との答弁がありました。
現在、新学校給食センター整備に関して、学校給食・食農教育推進本部で協議をしていますが、学校給食の専門家である栄養士・調理員など、職員の意見をどの様に反映させていくのか教えてください。
【答弁②】
鶴岡市学校給食センターは昭和62年に現在の場所に移転改築されたものでありまして、築38年が経過しております。
現センターを整備するにあたりましては、当時の調理員の方々をはじめ、センター職員の意見やアイデアを伺っております。
今後、新センターの詳細な議論を進めてまいりますが、施設内容や使用機器の整備、そうしたことにあたっては、そこで働く現場の職員の方にとって、働きやすい環境を整えることも検討課題のひとつであり、知見のある現場職員の意見を施設整備に的確に反映していくことが必要であるという風に考えております。
これまでも現場で調理を行っている職員の皆様や栄養士さんとの意見交換の場が設けられておりますが、その際には衛生管理向上のため掃除しやすい設備を導入した方が良いなど、現場目線による建設的な意見が出されているところでございますので、今後も継続的に意見交換を行い、教育委員会と連携し整備基本計画に反映してまいります。
【最後に】
先日開催された学校給食・食農教育推進本部の資料に、参考資料として調理機器が紹介されていましたが、現在の学校給食センターで導入しなかった機器、役に立たなかった機材がいくつかあります。
調理機器や機材は、作業動線や腰痛にならない高さなどを考えて導入することが大切であり、連続卵割機の話も出ましたが、毎日卵を使うわけではないなど、調理員が1番よく分かっていると思うので、学校給食・食農教育推進本部は現場の意見を十分に聞いて、判断していく事が重要であることを提言して質問を終わります。