2022年10月百条調査特別委員会(皆川市長)中間報告

鶴岡市長の選挙運動費収支報告書不記載問題
 2017年10月に行われた市長選挙の際、皆川治氏(現市長)が選挙期間中に支援者(当時)から現金100万円の寄付を受けたことを、選挙管理委員会に提出した選挙運動費用収支報告書に記載していなかったことが、2021年12月22日の新聞等で報道されました。
 報道の内容を確認するため、市議会は2度の議員全員協議会を開催し、皆川市長に経緯の説明を求めました。
2022年1月、臨時会
 新政クラブ・鶴岡市議会公明党・無所属の3人が「皆川市長の選挙運動費用収支報告書不記載・訂正等問題並び本市職員に対するパワハラ疑惑を調査する必要がある」として、特別委員会の設置(地方自治法第100条第1項の規定)について、議案を提出。
 賛成・反対の議論を行い、採決の結果、賛成多数で委員会を設置することになりました。
 賛成議員 新政クラブ11人・鶴岡市議会公明党3人・無所属2人 計16人
 反対議員 市民の声・鶴岡2人、SDGs鶴ケ岡2人、市民フォーラム2人、
      無所属1人、日本共産党鶴岡市議団4人 計11人
第1回調査特別委員会(2022年1月25日)
 臨時会終了後、議員12人で構成する「皆川市長の選挙運動費用収支報告書不記載・訂正等問題並び本市職員に対するパワハラ疑惑に関する調査特別委員会」を設置し、委員長(新政クラブ)と副委員長(日本共産党鶴岡市議団)の選任を行いました。
 委員構成は、新政クラブ5人、日本共産党鶴岡市議団2人、鶴岡市議会公明党2人、市民の声・鶴岡1人、SDGs鶴ケ岡1人、市民フォーラム1人、となりました。
第2回調査特別委員会(2022年2月25日)
 「100条調査権の概要や委員会の役割と方針」「調査特別委員会の法的な判断にアドバイスを受ける弁護士の選任」について、協議を行いました。
第3回調査特別委員会(2022年3月15日)
 「選挙運動費用収支報告書不記載・訂正等に関する関係者の記録請求、証人喚問の実施」「本市職員に対するパワハラ疑惑に関する職員アンケートの実施」「調査特別委員会の経費(120万円)」について、協議を行いました。
第4回調査特別委員会(2022年4月12日)
 「選挙運動費用収支報告書不記載・訂正等に関する関係者の証人喚問の実施」「本市職員に対するパワハラ疑惑に関する職員アンケートの実施」について、協議を行いました。
 また、「弁護士の選任(酒田市内在住)」について、確認を行いました。
第5回調査特別委員会(2022年4月28日)
 「選挙運動費用収支報告書不記載・訂正等に関する関係者の記録請求、証人喚問の実施」について、協議を行いました。
第6回調査特別委員会(2022年5月13日)
 「選挙運動費用収支報告書不記載・訂正等に関する関係者の記録請求に対する回答、証人喚問の実施」について、協議を行いました。
第7回調査特別委員会(2022年5月27日)
 「選挙運動費用収支報告書不記載・訂正等に関する関係者の記録請求、証人喚問の実施」について、協議を行いました。
第8回調査特別委員会(2022年6月20日)
 非公開のため内容は省略させていただきます。
第9回調査特別委員会(2022年7月4日)
 「選挙運動費用収支報告書不記載・訂正等に関する関係者の記録の請求、証人喚問の日程」「本市職員に対するパワハラ疑惑に関する進め方」について協議を行いました。
第10回調査特別委員会(2022年7月19日)
 非公開のため内容は省略させていただきます。
第11回調査特別委員会(2022年7月25日)
 「選挙運動費用収支報告書不記載・訂正等に関する支援者(当時)の証人喚問」を行いました。
第12回調査特別委員会(2022年8月12日)
 「選挙運動費用収支報告書不記載・訂正等に関する皆川市長の証人喚問」を行いました。
第13回調査特別委員会(2022年8月30日)
 「選挙運動費用収支報告書不記載・訂正等に関する皆川市長の証人喚問」を行いました。
第14回調査特別委員会(2022年9月22日)
 「本市職員に対するパワハラ疑惑に関する職員アンケートの結果、関係者の記録の請求」「秘密会の解除」について、協議を行いました。
第15回調査特別委員会(2022年10月17日)
 「本市職員に対するパワハラ疑惑に関する調査方法」「関係者の記録請求に対する回答」について、協議を行いました。
現時点では、議事録が一般開示されていないため、協議事項のみ掲載
12月に鶴岡市のホームページで公開されました。
百条調査特別委員会の課題
(1)市民フォーラムは、皆川市長の選挙運動費用収支報告書不記載・訂正等に関して
  「返金であれば、選挙運動費用収支報告書を訂正することで問題はない」「寄付で
  あれば、公職選挙法違反で、犯罪として罰金・禁錮・懲役などの刑が課せられるこ
  と(関係者や有権者)になり、検察官や都道府県公安委員会の所管事項になる」と
  考えており、市議会議員が判断できる事項なのか疑問であると主張してきました。
(2)調査特別委員会は、支援者(当時)と皆川市長に証人喚問を行ってきましたが、
  お互いの証言が食い違っており、市議会議員がこれらをどう判断するのかが論点に
  なると思われます。
(3)今後、本市職員に対するパワハラ疑惑に関する調査に取り組みますが、専門的な
  見識が必要な分野である「ハラスメント」に対して、市議会議員だけで正確かつ適
  切な判断ができるのかが論点になると思われます。
(4)最終判断において、調査特別委員会委員の意見が異なった場合のまとめ方につい
  て、両論併記とするのか、あるいは多数決とするのかが論点になると思われます。